散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

ルーヴルの怪人

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ラ・ブーム』よろしく、スポットライトはダンスホールの一点に注がれ、一人の美女に目を奪われる。が、今宵の彼女は、古代エジプトはミイラの魂に乗り移られた身。
ソフィー・マルソーが怪人を演じているのか、怪人がソフィー・マルソーを演じているのか。俳優が役を演じているのか、はたまた役が俳優に演じさせているのか……なんて、もちろん前者による奇行、怪演はルーヴル美術館向かえのアパートメントにて覗かれる。

人々の集まるところに噂は立ち、噂は一人歩きし、語り継がれる。歴史ある場所に伝説は生まれる。
そうした人間の怖がり、おもしろがりの謎に取り憑かれた人生の、浪漫。それはもう醒めない恋。終わらない青春。“不治の病”。


☆2.8

(2018/3/02)