目元につくったアザは、ロックスターを模すアイシャドウに。
青春の焦燥、渇望、すべての衝動は瑞々しく響き立つ詩の源泉。
音が連なり音楽となり、音楽が重なりバンドサウンドが誕生する瞬間の奇跡。その一回性の刹那を映画に吹き込む。
まさに、音楽と映像の完璧なミクスチャー。
“悲しみの喜び”
苦悩のままに躍らせる、夢と現実をまとめて引き受けるロックという名のラブソング。
凡なる持たざる者たちの未来への羅針盤。
キックとスネアが生み出すビートと、愛のコトバでどこまでだって行ける。僕たち“兄弟”の物語。
ザ・クラッシュ、アーハ、ザ・ポリス、ザ・キュアー、ホール&オーツに、ジョイ・ディヴィジョン、デヴィッド・ボウイ、ザ・ジャム……世代を超えた私的音楽体験が共鳴する。
はじまりはボーイミーツガール。
人生は、「ハッピーサッド」。
☆4.5
(2017/10/24)