通りを闊歩するろくでなしのガキ共が日夜繰り広げる縄張り争いは、今なお大人たちがこの世界で実戦していることの縮図。
男の子はすべからく組み込まれ、女の子は巻き込まれる野蛮なゲームが、人種のるつぼ、60年代はブロンクスのティーンエイジャーの群像に色濃く反映される。
全編に流れるオールディーズと、大胆に割られるカットがエモーショナルに紡ぎ出すアメリカン・グラフィティ。
子供を卒業し、大人になる。父なるものに従属する者、反抗する者、そこから抜け出す者の別れの風景。
「時代は変わる」
世界を変えるのは、町を発つ一握りの“ワンダラーズ”。
☆3.7
(2017/09/17)