散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

COP CAR コップ・カー

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見知らぬ荒野で拾ったオモチャは、車に銃に…少年たちが普段、囲いの内側では手にすることの出来ない代物。
おっかなびっくり、ほんの些細な悪戯のつもりも、外の世界では取り返しのつかない事態を招き得る。
罪と罰と、その難局を乗り越えることの意義。ケヴィン・ベーコン先生による因果応報のレッスン。

いつにも増し、嬉々として悪役をこなす我らがケヴィン・ベーコン。今回は、口髭にグラサンの悪徳保安官を期待以上の妙演。

奇想天外な小話を小粋に。
事態を動かす一つ一つがクリティカルなアクションと、間。
その確信的なセンスに、B級ジャンルムービーからメインストリームに駆け上がった巨匠たちを思い起こす。その影を追う新鋭ジョン・ワッツの気配をおぼろげに感じさせる。

ジュブナイルとしてスマート、且つ不意にエモーショナルな着地にも胸を熱くする。
献辞の“for my dad”の文字までなんだか感動的だ。

家出少年、「ホームカミング」。


☆3.7

(2017/6/02)