散文とロマンティック

旧映画生活の備忘録

愛おしき隣人

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散歩する惑星』『愛おしき隣人』『さよなら、人類』は、2000年から7年おきの2014年に完結した「リビング・トリロジー」。人間であることに関する三部作。
巨大制作スタジオ<Studio 24>にミニチュア、マットペイントを施したセットを組み、徹底したローテク主義で創り上げられる灰色の世界。膨大な時間をかけて綿密に計算し尽くされたワンシーン・ワンショットの連なり。

“命ある者よ 逃げようとするお前の足を忘却の川が濡らすまで 暖かな寝床を楽しむがいい” ――ゲーテ

死は突然に訪れる。それでも明日はやってくる。アンビバレントな世界はそのままに。どんな不条理も讃歌にしてしまうユーモアこそ、人類が有する最強の知恵。
真実なくして生まれ得ないユーモア。

明日があるさ」がアイロニックに木霊する。


☆Review

(2016/08/19)